ヨーロッパバックパッカー(ブリュッセル)
最先端のドイツ鉄道に乗ってベルギーへ
ケルンからブリュッセルは、最後のユーレイルパスを使って鉄道で移動。
ドイツは鉄道文化が発達していると聞いただけあって、今まで乗ったどの列車よりもカッコよくて、何より清潔感があった。
座席の背もたれも頭の上10〜20cmくらいの高さまであり、後方から車内を見ると人影が見えずに混んでいるのか空いているのか分からないほどだった。
多言語国家ベルギー
ベルギーはオランダ語、ドイツ語、フランス語を公用語とする多言語国家である。
ドイツ語を話す国民は東側にちょっといる程度なのだが、国の真ん中に言語境界線なるものがあり、そこから北はオランダ語、南はフランス語を話す人が南北に分かれる。
島国日本で育った私にとっては、他国が陸続きであるだけで驚きなのに、同じ国で違う言語を使うとなると、もはや想像が追いつかない。
更に細かく言うと、オランダ語はドイツ語などと同様にゲルマン語をルーツとしており、フランス語はラテン語をルーツとしているため、そもそも違うルーツの言語2つを公用語として国が採用しているのである。
スペイン語とポルトガル語を公用語にするのとはわけが違うのである。
うーん生活の色々な場面で面倒臭そう。
異国の地で道案内
宿も難なく見つかり、荷物を置いて街の中心街に向けて歩いている時だった。
「エクスキュゼモアムシュー」
と通行人のおばさんに声をかけられた。
フランス語だったため話を聞いてみると、何やら教会を探しているとのこと。
たまたまさっき通りかかった教会を覚えていたので丁寧に教えてあげると、お礼を言ってその場を去った。
再び歩みを進めると、次はおじさんが声をかけてきた。
タバコを吸うための火を持っているかとのこと。
ライターを貸してあげると、微笑んでお礼を言われた。
2つとも今まであまり無い経験だった。
まず異国の地で道案内をするのが初めてだった。
そもそも道を尋ねる人として、でかいバックパックは宿に置いたものの、ニット帽、ヒゲ面、ダボダボのウェアを着たアジア人である私を選択するのはかなりギャンブルではないか。
外見だけで判断すると、いえいえ私も観光客なので分かりませんと言われる可能性の方が高いのに。
火を貸してあげた人の例もそうだが、このベルギーは人と人との距離が近いのかもしれない。
それとも、多言語国家であり、北に超自由の国オランダがあるだけに、外見なんかはその人を表すものとして参考にはならないと言う考え方が根付いているのか。
国、言語、人々のルーツもよく勉強しないと分からないが好感が持てる国だ。
ブリュッセルの地ビール?
夜はドイツに引き続き、またしても安めのレストランに入った。
オムレツと共に、ウェイターにブリュッセルのビールが飲みたいと頼んでみた。
すると、「ダークかホワイトか?」という質問が返ってきた。
「地ビールのダーク」には地雷が潜んでいそうなことを直感で感じ取り、ホワイトを注文すると下の写真のビールがテーブルに置かれた。
!?
ホワイトと言うよりはどこからどう見てもレッド…
これを持ってきたウェイターは、「ストロベリービールだよムシュー」と言葉を添えた。
ホワイトとは何だったのか。
しかし飲んで見ると意外にまあまあ美味しい。
赤ワインとビールを混ぜたような味だ。
お口直しに普通のビールをおかわりしたのは言うまでもない。