【乳幼児注意】新ウイルス「エンテロウイルス D68」が大感染の予兆
原因は新ウイルス「エンテロウイルスD68」
2015年秋、全国各地でこれまでにない人数の喘息入院が発生しました。
その前年度にアメリカでエンテロウイルスD68のパンデミックによる同様の喘息入院が多発していたことから、全国調査をしたところ予想通りエンテロウイルスD68の流行によるものであったことが確認された。
喘息入院の件数が例年800件程度であるが、2015年秋には1800件にも迫る勢いで急増した。
感染後にまひの症状が現われ、後遺症として残る場合も
2015年は「エンテロウイルスD68」が検出された患者のうち、100人以上にまひの症状が現れたことがわかりました。
まひが現れたのは、主にこのウイルスの免疫を獲得していない子どもが中心であり、全国各地33の都府県で確認されました。
その後も、まひが残っている人が多くみられました。
一部の患者からは「エンテロウイルスD68」が検出されていて、エンテロウイルスが流行していた去年9月にまひが起きた人が多かったということです。
「発熱→手足が動かしにくい」 は要注意
発熱などが出た後、手足が動かしにくい症状を幼児が訴えたら、医療機関を受診する事をおすすめしています。
このエンテロウイルスD68の感染経路は主に2つ。
飛沫感染と経口感染です。
唾液からクシャミなどにより感染する可能性があります。
また、人間の腸内で増加したウイルスが便から物や手を通じて口に入る事により感染する可能性もあります。
ワクチンも治療薬もまだ無い。予防だけが頼り
エンテロウイルスD68に有効なワクチンや治療薬はまだ確認されていません。
私たちにできる事は、ウイルス感染を防ぐ事のみです。
うがい手洗いは、流水消毒という考えからは有効です。
アルコール消毒は残念ながら効果は無いとの事です。
エンテロウイルスD68はアルコールで破壊される仕組みになっていないためです。
手洗い前の手で目、鼻、口には触れないようにしましょう。
ウイルスというくくりで言うと、インフルエンザもウイルス感染により発症します。
一般的にインフルエンザ対策と言われているものを徹底する事がエンテロウイルスD68感染を防ぐ1番の予防策です。