パザパコンティニュエ

ヨーロッパバックパッカー記、介護、英検、住宅などの備忘録

ヨーロッパバックパッカー(ウィーン→ケルン)

 ユーレイルパスの期限が近づく

 

ウィーンの次はどこに行こうかなと考えていると、ある事に気がついた。

22日間有効のユーレイルパスの期限が残り3日間に迫っていたのである。

 

期限を迎えた後は、長距離鉄道にかなりのお金を払わなくてはいけない事になる。

できれば期限を迎えた瞬間に、日本への帰国便の出発地であるフランスの近くにいたい。

これ以上東には行けないと判断し、ドイツ、ベルギーと一泊ずつしてフランスに戻る事にした。

 

ドイツ観光の候補

 

ドイツにはたくさんの観光地があり、どこに行こうか非常に迷う。

ユーレイルパスの期限の都合から、どこか1都市に1泊しかできない。

 

ミュンヘンの都会の街を楽しむ。

ベルリンで歴史のロマンに触れる。

バーデンバーデンで温泉に入る。

メルヘン街道で古城の風景を楽しむ。

 

たくさん行きたい都市がある中で、聖堂マニアの私が選んだのは、ケルンだった。

 

ヨーロッパの建築様式の基礎知識

 

ヨーロッパの教会、聖堂の建築様式について復習。

 

ヨーロッパの建築物を見る際に最低限知っておくべき知識は、ロマネスク建築ゴシック建築があるということ。

それぞれの様式にもタイプがたくさんあるので、知識で覚えるより実際の画像で雰囲気を掴んだ方が早い。

 

ロマネスク建築

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ゴシック建築

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ポイントをとても簡単にまとめると、

  • ロマネスク建築の方が古く、ゴシック建築の方が新しい
  • ゴシック建築は、構造を工夫することで細い柱で高い天井の実現に成功した

 

可愛い系はロマネスク、ゴツゴツ系はゴシックと覚えると覚えやすい。

ゴシック建築の天井が高いのも、ただ高さを競い合ったわけではなく、より神様がいる天に近いところに近づきたいというキリスト教の思想から来ている。

 

ちなみにこの2つの建築様式をいっぺんに見られる建物として有名なのが、フランスにあるシャルトル大聖堂だ。

 

シャルトル大聖堂

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この大聖堂は元々ロマネスク様式で造られたのだが、途中火災に遭い、再建築をゴシック建築で造ったため、写真向かって右がロマネスク建築様式、左がゴシック建築様式となっており、一つの建物に2つの建築様式が共存している。

 

この大聖堂は、青いステンドグラスがシャルトルブルーと呼ばれる独特の色合いを出しており、とても魅力的な大聖堂でもある。

 

目指すはケルン大聖堂

 

聖堂マニアの私は、特にゴシック建築が大好きだ。

 

高い天井や細かな装飾物などから作り手の様々な思いがビンビンと伝わってくるからだ。

そのゴシック建築の中でも世界最大の大きさを誇るのが、ドイツのケルン大聖堂である。

 

今のケルン大聖堂は実は3代目で、初代が完成したのは4世紀位まで遡る。

その後火災に遭ったりして、今の3代目の建設が始まったのは1248年。

戦争や宗教改革などがあり、大聖堂の全てが完成したのは1880年!

建設開始から600年以上経過していた。

 

ここも聖堂マニアにとっては堪らないポイント。

 

一体何千人何万人がこの聖堂の建築に関わったのだろう。

時代を超えたたくさんの人の思いが詰まった建築物なのである。

 

ちなみにこのケルン大聖堂は、第二次世界大戦で14発のミサイルの直撃弾を受けた。

しかし、ケルン大聖堂は崩れることはなかった。

 

私はこれは何万人もの魂が詰まった建築物だから倒れなかったのだと信じている。

 

熱く語ってしまったが、いざ目指すは世界最大のゴシック建築物、ケルン大聖堂