大相撲の横綱・大関昇進・降格条件まとめ。豪栄道が横綱になる条件を考察。
覚えても覚えても忘れてしまう大相撲の昇進、降格条件。
久しぶりに日本人の横綱が誕生しそうな今だからこそ、備忘録も兼ねて、改めて条件を整理します。
大関から横綱への昇進条件
大関の地位で2場所連続優勝
かつては直近3場所で通算40勝という条件もありましたが、今はこの「大関の地位で2場所連続優勝」というのが条件になっているようです。
また、「2場所連続優勝に準ずる成績」も、横綱への昇進条件の一つとして上げられます。
近いところで言うと、鶴竜が14勝1敗で白鵬との優勝決定戦に敗れた次の場所でも14勝1敗で優勝したとき、横綱に昇格しました。
横綱から大関への降格条件
降格はない。次の道は引退だけ。
弱くなったら横綱という位に泥を塗る前に自分の意思で引退しなければなりません。
引退しなければいけない明確な基準はありませんが、今まで横綱審議委員会から出た横綱に対する発言が目安として参考になります。
大関への昇進条件
3場所連続3役の地位にあって、その通算の勝ち星が33勝以上
「全部3絡み」って覚えると覚えやすいですね。
直近3場所が32勝で大関になった力士もいます。
内容も踏まえて決まるといったところでしょうか。
大関からの陥落条件
2場所連続負け越し
無条件に陥落します。
ちなみに負け越した次、つまり陥落がかかっている状態をカド番と言います。
カド番で8勝以上記録すれば、カド番は一度リセットされます。
大関特例復帰
カド番で負け越す、つまり2場所連続で負け越すと関脇に降格しますが、降格後の場所で10勝を上げると特例で大関に返り咲きます。
これは本来の大関昇進条件とは違う特例扱いです。
関脇・小結への昇進・降格条件
明確な基準は無い
前頭と変わりません。
勝ち越せば上がるし、負け越せば下がります。
また、勝ち越したとしても、上にいる関脇達が皆勝ち越した場合は小結から関脇に上がれないといった現象も発生します。
「勝ち越す」といった絶対評価の部分と、「周りの力士の結果」といった相対評価の部分が入り混じって昇進・降格が決まります。
豪栄道が横綱になるためには!?
平成28年9月場所で豪栄道が日本人力士としては20年振りの全勝優勝を決めました。
彼が横綱になるための条件は実にシンプルです。
「次の場所で優勝すること」
これで95%横綱になれるはずです。
前述の通り、今の横綱昇進条件は2場所連続優勝で間違いありません。
最近横綱になった鶴竜の例を見ると、最悪優勝できなくても、優勝決定戦に持ち込めば横綱昇進の可能性はかなり高くなります。
鶴竜が14勝での優勝決定戦負け後、14勝での優勝の後に横綱になったことを考えると、豪栄道も14勝で優勝決定戦に持ち込んだ時点でほぼ横綱昇進は決まりだと思います。
これで昇進しなければ、鶴竜を昇進させた説明ができませんよね。
私個人的な意見ですが、13勝で優勝決定戦に持ち込んだとしても、直近2場所の合計勝ち星は15勝と13勝で、28勝の鶴竜と同じなのだから、横綱に昇進させてもいいと思います。
しかしちょっと気になるのは、実は豪栄道は全勝優勝した前の場所、つまり7月場所で負け越していることです。
横綱に昇進する直近3場所で負け越していた例は平成に入ってからはありません。
13勝で優勝決定戦に持ち込んで負けた場合に、調子に波があるとケチが入る可能性があります。
何れにしても13勝上げなければ箸にも棒にもかかりません。
2回しか負けられない。
横綱のうち1人を倒すことは必須条件です。
平成15年に貴ノ花が引退して以来、13年振りの日本人横綱が誕生するのか!?
豪栄道豪太郎の相撲人生を賭けた次場所の15番に目が離せません!
(平成29年1月更新)
豪栄道の初の綱取りへの挑戦は、次場所5連勝から始まり期待を持たせたものの、6日目に玉鷲に負けて以降、一気に緊張の糸が切れたのか、最終的には9勝6敗と日本人大関の伝統「クンロク大関」に収まってしまいました。
うーん残念。
しかし全勝優勝した瞬発力はまぎれもない実力であるので、またの挑戦を期待しましょう!